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ピアノ教師の考え事を綴っています。

幼児のためのピアノレッスン

こんにちは。ピアノ教師・渡邊智子です。

東京の小金井市と三鷹市でピアノ教室を開いています。

ピアノ教室 小金井 三鷹 武蔵境 | 渡邊ピアノ教室

 

ピアノ教師としては有難いことに、数ある習い事の中でも、ピアノは上位の人気を獲得しています。

特に最近は、脳の発達に好影響があるというデータが多く発表されていることもあってか、子供に習わせたいと考える親御さんも多いようです。実際、私も幼児のレッスンをする機会が多くあります。

では、幼児のピアノレッスンってどんなことをしているのでしょう?

教室・先生によって様々なアプローチがありますが、今回は私が実際行っているレッスンの内容をご紹介します。ご自宅で実践できる内容もありますので、「幼い我が子にピアノを」とお考えの方は、レッスンを始める前に試してみてください。

 

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Photo by Singkham from Pexels

 

 幼児のためピアノレッスン

 

ピアノを弾けるのは何歳から? 

お子さんがまだ小さい場合、ピアノは何歳から始めるのが良いか、気になる点だと思います。

ピアノ教室によっては「3歳以上」など年齢制限を設けているところもありますが、実際のところ、何歳以上なら弾けるという明確な基準はありません。子供の発育のスピードには個人差があるので、どんな習い事でも「何歳になったらできる」と一概に言うことができないのは、ご理解いただけるかと思います。

脳への影響を見た時には、4歳くらいから始めるのが良いという情報もありますが、それより遅く始めたからといって上達しないことはないですし、逆に早期教育をしたから確実に上手くなるというものでもないです。あくまで一つのデータとして参考程度に考えれば良いでしょう。

 

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因みに、絶対音感に関しては幼少時に訓練を受けないと身に付かないというデータがあるので、もしお子さんに絶対音感を身に付けさせたいなら、遅くても6歳までにはレッスンを開始することをお勧めします。絶対音感が無いと楽器演奏ができないということはありません。

  

音感教育について

ピアノを弾くためには、鍵盤を押せるだけの指の力はもちろん、鍵盤の位置を把握できる理解力も必要です。更には、音楽全般に言えることですが、リズム感や聴音力なども身に付ける必要があります。

これらの能力全てに秀でている子も稀にいますが、多くのお子さんにとっては、得意な事と不得意な事があると思います。手指はしっかり成長しているけれどリズムが取れなかったり、楽譜はすぐに読めるのに指が動かなかったり、それぞれ個性があって当然です。

聴感覚は4〜7歳で急激に発達するそうなので、幼児期のレッスンに聴音は必須と考えて良いでしょう。音程を判断できる聴音力が無いと、練習していて間違った音を弾いた時に気が付かないという問題が発生します。また、ピアノは複数の音を同時に鳴らせる楽器なので、単音の音程だけでなく和音を聴き取る力も必要になります。

またリズム感も、幼少時に身に付けておくに越したことはないです。今まで多くの生徒さんを見てきた中で、年齢を重ねるごとにリズム感は改善しにくくなるなぁ、と感じてきました。

いくら指が動いても、ただ順番通りに鍵盤を押すだけでは音楽にならないです。リズムがあってこその音楽なので、お子さんのリズム感に不安をお持ちの方は、なるべく早くからリズム感を養うための対応をされることをお勧めします。

最近は、乳児と親のための音楽のレッスンもありますし、リトミックのレッスンなら1歳くらいから受けられるものもあるので、ピアノのレッスンを始める前に音感を身に付けておくのも良いと思います。

お子さんの性格や発育状況に合わせて、必要な力を身に付けられるレッスンを選んであげてください。

  

レッスン内容のご紹介

 

ここからは、実際に私がレッスンで行なっている内容をご紹介していきます。

先程述べたように、ピアノを弾くためには「指を動かす」以外にも様々な能力が必要です。ここでは、大きく以下の4つの内容に分けてご説明します。

 

  1. 弾く…鍵盤を押して音を出す
  2. 読譜…読む、書く
  3. 聴音…歌う、聴く
  4. リズム…手をたたく、歩く

 

1、弾く

まず、指で鍵盤を押す感触を味わってもらいます。ピアノに触ったことのない子にとっては、意外と力を使う作業だったりする場合もあります。キーボードなどの電子楽器とは感触が全然違うので、私のレッスンでは、本物のピアノに触れてもらうという体験を大切に考えています。

音が鳴らせたら自由に好きな鍵盤を押して、色々な音が出るのを聴いて体感させます。ピアノには88の鍵盤があり、低音から高音まで幅広い音域を鳴らすことができます。右側の鍵盤が高い音、左側が低い音という位置関係を把握できるようにしたいので、

鍵盤を押して音を出すことができたら、指が1本ずつ動くか見てみます。2番の指(人差し指)と3番の指(中指)は動かしやすいのですが、4番(薬指)と5番(小指)は力が足りなくて音が出ないこともありますし、1番(親指)は他の指と付き方が違うので動かしにくい場合もあります。

1本ずつ動かせるようになったら、指番号(1~5番)を教えて、私が言った番号の指を動かしてもらう練習をします。

 

 2、読譜

鉛筆を持てる子には、ト音記号やドレミの音符を書いてもらいます。ト音記号の形は子供の興味を引くようで、書き方を教えると面白そうに見てくれます。

書くことができない子でも、音符を見せて「ドとレの違い」を教えることはできますし、音符を書くのが難しくても色塗りはできたりするので、それぞれの音符に指定した色を塗るようにしても良いです。定番の色音符の教材では、「ドが赤」「レが黄色」などと決まっていますが、私は生徒一人一人、自分で好きな色を決めて良いことにしています。なので、ある生徒はドにピンク色を塗っていて、別の生徒はドに青を塗っているという状態です。覚えてもらえれば何でもいいかな、と思っているので。

 

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読み書きは、最初「ド、レ」から始めて、分かるようになったら「ミ」「ファ」「ソ」と順に増やしていくようにしています。

そして、覚えた音は「弾くこと」と連動させます。「ドの音符を見たらこの鍵盤を押す」という風に、初期段階から読譜をして弾くということをさせています。

どうしても鍵盤の位置が覚えられない場合は、色音符で決めた色の付箋を鍵盤に貼ってあげると分かりやすいです。ただ、付箋がはがれて鍵盤の間に入り込むと取れなくなるので、ご自宅で試される時は十分注意してください。

 

3、聴音 

簡単な聴音の練習として私が利用しているのは、「和音の札」です。

具体的には、「ドミソ」「シレソ」「ドファラ」と書いた3種類の札を用意して、私が「ドミソ」を弾いたら「ドミソ」の札を上げる、という練習です。

最初は難しいので、どれか一つの札だけ持たせて、音の高低を変えたり、明らかな不協和音を弾くなど、分かりやすい変化をつけてあげます。例えば「ドミソ」の札を持たせたら、「ドミソ」以外は「ドレソ」などの不協和音を弾くという感じです。

それから、聴音と合わせて歌も取り入れるようにしています。私がピアノを弾きながら歌った音を真似して歌わせるだけですが、「ドレミ」は簡単に歌えても「ドミレ」だとつまってしまったりすることもあるので、ご自宅に楽器をお持ちの方は試してみてください。音名と音程を一致させる練習にもなるので、上手くいけば絶対音感が付くかも?

 

4、リズム

リズムは音楽の土台です。

私のレッスンでは、「アルプス一万尺」の手遊びのような練習を取り入れています。簡単な童謡などを歌いながら、一定の速さで手を叩くだけのシンプルな練習ですが、この時、拍子に合わせた叩き方をすることがポイントになります。

強拍は自分の手を叩いて、弱拍は相手と手を合わせるのが良いと思います。

具体的には、以下のような感じです。

  • 4拍子…1拍目と3拍目は自分の手、2拍目と4拍は相手の手。
  • 3拍子…1拍目だけ自分の手、2拍目と3拍目は相手の手。

カスタネットなどの楽器を使っても良いですが、最初はめちゃくちゃに叩いてしまう子も多いので、その場合は大人が補助してあげるようにします。

 

最後に

 

今回は、幼児のレッスンについて、私なりの取り組みをご紹介しました。

ご自宅でもできる内容をご紹介したので、親子で練習してみるなど参考にしていただければ嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。