ピアノ教師・渡邊智子による新ブログです。
東京の小金井市と三鷹市でピアノ教室を開いています。
昨年、自身の教室サイトをリニューアルしたのをきっかけに「ブログも新しくするぞー」と意気込んでいたのですが、気力と体力が持たず(笑)、なんだかんだで年を越してしまいました。
今日から、よろしくお願いします!!
運営しているピアノ教室のサイトはこちら↓
このブログでは、日々のレッスンを通じて気付いたことなど、初心者から上級者まで、様々なピアノ学習者の皆様にとって役に立つ情報を共有したいと思っています。
早速ですが、最初のテーマは教室探し。
記念すべき初投稿なので、「初めの一歩」に相応しい題材にしてみました。
主に、体験レッスンに行く前に確認しておきたいことを並べてみたいと思います。
これから始めたい初心者の方、今通っている教室が自分に合っているか悩んでいる方、候補の教室がいくつかあって決めかねている方、ぜひ参考にしてみてください。
教室の場所
この記事を読んでくださっている方は、これからピアノのレッスンに定期的に通うことを前提に考えていらっしゃると思います。
毎週・毎月コツコツ通い続けることを前提にすると、なるべく通いやすい場所が良いですよね。
やっぱり近い方がいいの?
休日に通うなら自宅の近く、お仕事帰りなら職場の近くや最寄りの駅前などであれば、無理なく通いやすいでしょう。
自転車で通いたい方は、雨が降った時に徒歩でも行ける距離を目安にしてください。
「車で行くから多少遠くても大丈夫」とお考えの方は、教室に駐車場があるか、近くに停めやすいコインパーキングなどがあるか、しっかり確認しましょう。
家の近くでなくても、電車やバスなど交通の便が良ければ通いやすいです。
殆どの教室のサイトに住所や地図が載っていますし、最寄りの駅からの時間も書いてあったりします。
まずは、通うことが負担にならない範囲で探してみてください。
今後のことも考えて
お子さんが通う教室を探されている方には、小学生が一人で通えそうな場所を選んであげることをお勧めします。どうしても近くで見つからない場合は、親が送迎を続けられるかも含めて検討してください。
「子供が成長したら仕事に復帰したい」と考えているお母さんも多いと思います。
そうなった場合に、同じ教室に通わせてあげられるのか?じっくり考えてください。
子供のうちに先生を頻繁に変えることになると、先生によって教え方が違うため、お子さんが混乱する原因になる可能性があります。「前の先生に言われた通りに弾いたら、今の先生にはダメって言われた。」などという事があると、自信が無くなって楽しく弾けなくなるかもしれません。
お子さんのために、長期的に考えてあげてください。
出張レッスン
近くに通いたい教室が見つからない時は、出張レッスンという選択肢もあります。
先生の交通費がかかる分、月謝が多少割高になりますが、時間のやりくりという面では負担が少なくなります。忙しいくて通えないと思っている方にはピッタリですね。
音楽教室から先生を派遣しているケースもありますし、個人教室でも出張レッスンを引き受けている先生もいらっしゃいます。
私も、過去に生徒さんの家まで通ってレッスンしていたことがあります。※今は出張はお引き受けしていません。
興味のある方は、「ピアノ 出張レッスン」などで検索してみてください。
レッスン形態
私のような自営の教室は個人レッスンが多いと思いますが、大手の音楽教室などはグループレッスンも力を入れています。
個人レッスンの特徴
当然、個人レッスンの方が細かい点まで指導してもらえます。レッスン時間の全てを自分一人のために使えるという点が魅力ですね。先生への質問もしやすいですし、周りのペースを気にせず取り組めます。
特にテクニックを丁寧に見てもらいたい方には、個人レッスンが良いです。弾き方の癖は直すのに時間がかかるので、じっくり指導してもらう必要があります。
スケジュール面での調整がしやすいのも、個人レッスンの良い点です。ご自身と先生の予定を擦り合わせるだけで済むので、通いたい時にレッスンを受けることができます。
グループレッスンの特徴
お友達と一緒に楽しみたいという方、他の人の演奏も聴きたいという方にはグループレッスンがお薦めです。音楽を通じて交流を広げ、仲間たちと切磋琢磨しながら頑張れるという魅力があります。
子供のレッスンに関して言うと、大手の音楽教室では、幼児期のグループレッスンが充実しています。お友達と一緒に、遊び感覚で音楽に触れられるのが魅力で、音楽系の習い事の導入として通っている親子も多いです。ただし、人見知りの子だと難しい場合もあるようなので、お子さんの性格に合わせて検討してください。
途中で変えることができる教室も
大手の音楽教室などでは様々なレッスンが用意されているので、最初はグループレッスンから始めても個人レッスンに移行できる場合があります。また、グループと個人、両方受けられる教室もあります。
どちらが合っているのか分からない場合は、どちらも体験してくださいね。
スケジュール
通いたい教室が見つかっても、スケジュールが合わないと通うことができません。
通える時間帯に空きがあるか、月々のレッスン回数は丁度良いか、スケジュール面の確認をお忘れなく。
空き状況を確認しよう
目当てのピアノ教室の空き状況。これは、重要なポイントです。
私は、教室のサイトに空き状況を載せています。が、時々それを確認せずに体験レッスンに来られる方がいらっしゃいます…。せっかく体験レッスンに来ていただいて、これから通いたいと言っていただいても、曜日と時間が合わなければお引き受けすることができません。(涙)
生徒さん側からしても、わざわざ体験に行ったのに無駄足になってしまいます。
できれば、空き状況の確認は事前に済ませてください。
レッスン時間と回数
レッスン時間と回数も、教室によって様々に設定されています。
レッスン時間は、1回30分~45分程度の教室が多いと思いますが、コンクールに出場する生徒さんが多い教室などでは1回のレッスンが1時間、2時間ということもあります。
また、回数も決まっていることが多いです。月単位で3回、4回などと設定されているか、年間通して何回と決められていることが多いです。無理なく通えそうか、検討材料にしてください。
振り替えレッスン
やむを得ずお休みしてしまった場合に、レッスンの振り替えができるかどうかも確認しておくと良いでしょう。
「振り替え可だけど、当日キャンセルだけは振り替えできない」というシステムの教室もあります。結構多いかもしれません。気を付けて確認してくださいね。
レッスンにかかる費用
音楽関係の習い事は、お金がかかるイメージがあると思います。
実際、何にどれくらいかかるのか見ていきましょう。
まずはレッスン料金の確認
レッスン料金は、教室や先生によって相当な差があります。地域によっても相場が違います。
まず、レッスン時間と回数の設定が様々ですので、そこを含めて見る必要があります。
例)2つの教室をを比較していて、どちらも「月謝7,000円」だった場合。
【教室A】 1回30分のレッスンを月4回で7000円
【教室B】 1回45分のレッスンを月3回で7000円
さて、どちらが良いでしょう?
時間で見ると、【教室B】の方が15分多いのでお得感があります。
でも、【教室A】はほぼ毎週レッスンしてもらえるのに比べて、【教室B】はレッスン間隔が空くことが多くなるという事になります。
どちらが良いかは一概に言えないですね。
ご自身の基準で考えた時に、この時間と回数でこの料金なら納得と思えることが大事です。
入会の際の初期費用
レッスンを始めるとなった際、最初に入会金や教材費が必要になることがあります。
レッスン料金と入会金は、だいたい教室のサイトに明記されているので確認しやすいですが、教材費は教室側に直接聞いてみないと分からない場合が多いと思います。
教材は、市販されている楽譜ですと1冊1,000円前後の物が多いですが、何冊か併用することもあります。私の場合、テクニック系の本を1冊と曲集を1冊、合わせて2冊持ってもらうことが多いです。コンクール対策などをしっかりされている先生ですと、1度に5冊くらい使うこともあるようです。
また、子供用の教材などは第1巻が終わったら第2巻に進むというケースが多いので、お子さんの進みが早いと頻繁に教材を購入することになるかもしれません。そこは始めてみないと分からないですね。
新しく購入せず、ご自宅にある楽譜をレッスンに使ってもらいたいという場合は、事前に教室に問い合わせてから、体験レッスンで見てもらうのが良いと思います。
発表会
定期的に発表会を開催している教室ですと、その参加費も必要になってくることがあります。
発表会費は、数千円~数万円まで様々です。
私の感覚では、1万円前後が相場かなと思います。
ホールではなくスタジオのような所で開催していれば、もっと安く済む場合もあります。バレエの発表会は十万円以上(!)とも聞きますので、それに比べればだいぶ安いはず…
発表会は、毎年開催している教室もあれば、2年に1回という教室もあります。
強制参加でない場合が多いので、負担が大きいと感じたら辞退しても良いと思います。先生側からすると、教室の大事なイベントなので、なるべく出てもらいたいのですが。
発表会費は、教室のサイトなどでは分からないこともありますので、どうしても心配な方は直接問い合わせてみてください。
楽器の購入
それから、初期投資として、楽器の購入も視野に入れる必要があります。
ご自宅にピアノをお持ちの方は気にする必要ないですが、何も持っていなかったり、キーボードやおもちゃのピアノのような物しか持っていない方は、ピアノの購入を勧められる可能性があります。
私は、電子ピアノでも構わないけれど、鍵盤数が88鍵ある楽器で練習していただけるようお願いしています。
最近は、家に電子ピアノしかなくても大丈夫な教室が多くなっていますが、アコースティックの楽器を持っていないとレッスンが受けられない場合もあるので、そこはきちんと調べておきましょう。
因みに、楽器の値段は幅が広いので、高価な電子ピアノより中古のアップライトピアノの方が安く買えるなんていうこともあります。
レッスン室の環境
最近は、ネット検索で教室探しをされる方が多いと思うので、サイトに載っているレッスン室の写真などを見て、どんなピアノが置いてあるかを確認してみてください。
できれば、グランドピアノを使ってレッスンしている教室が良いと思います。全然響きが違います。
近くにそういう教室が無い場合は、アップライトピアノ(箱形のピアノ)でも仕方ないですが、電子ピアノはちょっと…オススメできません。ごく稀に、電子ピアノでレッスンされている先生もいらっしゃるようなので、なるべくアコースティックピアノでレッスンしている教室を探してみてください。
レッスン室の広さなどは重要ではないですが、特に子供のレッスンに関しては、同室で親や兄弟姉妹が聴いていてることができるかは事前確認が必要かもしれません。
使用教材
まず最初に。
どんな教本でも気にしないという方は、この項目は無視してもらって結構です。
適切な教材を選んでもらえるか
さて、巷にはピアノ教本が溢れかえっています。私が子供の頃は、こんなに色々な種類の教本はありませんでした。今は選択肢が多い分、教材選びが先生方の悩みどころだったりもします。
様々な教本から生徒に合った物を選ぶ先生もいれば、特定の教本を使用することを特色としている教室もあります。
個人的には、一人一人に適した教材を使ってもらえた方が良いのではと思っていて、私のレッスンではそのようにしています。
でも、近くの通いやすい教室では決められた教材しか使えない、という場合は。
体験レッスンに行って、実際に楽譜を見せてもらいましょう。どんな特徴のある教材なのか説明してもらって、ご自身の目的に合っているか判断してください。
今まで使っていた教材を続けられるか
引っ越しなどで今まで習っていた教室に通えなくなり、別の教室を探しているという方は、それまで使っていた教本を継続できるか確認してみてください。先生によっていは、特定の教本しか使わないと決めていることもあります。それまでの教室で楽しく続けられていたのであれば、同じ本を使ってもらえた方が安心ではないでしょうか。
逆に、それまでの教室で決められた教本が合わないと感じていた方は、どんな本を使ってレッスンしているのか問い合わせてみるのも良いと思います。
因みに私の場合。ピアノ学習歴のある方には、体験レッスンの際、それまで使っていた教本を持って来ていただいてます。そのまま使えそうなら継続、違う本の方が合うのでは?と判断した時は、生徒さんや親御さんと相談して決めています。
特に希望がある場合は
初心者だけど弾きたい曲が決まっていたり、ピアノの経験がある親御さんが、お子さんに特定の教本を使って教えてほしいと希望される場合は、事前に希望の曲・教本でレッスンしてもらえるか問い合わせた方が良いでしょう。
まとめ
以上、ピアノ教室選びのポイントとして、体験レッスンを予約する前にチェックしておきたい項目を見てきました。
最近は、教室のサイトを見るだけで色々な情報が得られて便利ですね。
ですが、サイトの情報だけでは不十分な場合もあります。お友達からの口コミなども参考にしながら、長く付き合えるピアノ教室を見つけてください。
そして、分からない事や知りたい事がある時は、ぜひ教室・先生に直接問い合わせてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回のテーマは、体験レッスンです!